科学技術論文の書き方 表 紙 目 次 |
論文の構成と章建て
メインボディ論文の章建てのうち,緒言と結言の間の章が論文本旨であり, ここではメインボディということにする. メインボディは論文の核心であり,特に論理的な組み立てに注意して記述する必要がある.「第2章 X について」ここでは,本論文で新たに提案する事項・発見した事項 (X と表現することにする),などの前提について,緒言で導入したことがらに対してさらに詳しく言及・説明する. 場合によっては,他の研究を引用して比較説明する必要が有るだろう.
「第3章 Y の理論的検討」本論文で提案する事柄 (Y と表現することにする) の理論的考察,定量的検討を行う. よく,言葉でだらだらと書く学生がいるが,言葉の表現は曖昧である. 我々,自然科学を学ぶ者には「数学」という極めて usable な道具がある. 問題を定式化して数式で表すことは,必須の事項であるということを心得よ.例)
ここで第 3 章執筆の重要なヒントを出しておく. 「全ては定義から始まる」
例えば,
「第4章 実験と考察」実験の項では,実験方法,実験結果,考察を書く. ここでプログラムや詳細なアルゴリズムを書く必要はない. しかし,専門家が見れば,同じ実験ができ(追実験),同じ結果が出る,または理解できるような最低限の情報をのせなければならない. そのときのキーワードを列挙しておく.
例)
実験結果の定量評価・定性評価を行う場合には,かなり,多い,少ない,すごく, といった曖昧な副詞・形容詞 (比較を除く) 類の使用は厳禁である. (曖昧性・冗長性参照)
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